当研究では、先の研究(JP19560655)を通じて副次的に明らかになった自然発生的なデザインの契機と構造的特徴に注目し調査分析を実施した。 今日のマーケティング手法は重要な手法であり、デザインはその利潤を追求するシステムに組み込まれることで社会的に有用な技術として一般に認知されてきた。しかし、そのシステムのデザインだけでは、社会状況の急激な変化に対して柔軟性に乏しい状況となり、多様な立ち位置が模索されている。 そこで、神戸洋家具産業を主たる研究対象として、職業的専門家が介在しない日々の活動の現場から生まれた自然発生的なデザインの事例の推移の類型化を試み、デザインの社会的機能を再確認した。
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