研究実績の概要 |
本研究では視覚・聴覚要因等を活用した暮らし方が総合的快適感を向上させ,省エネルギー効果をもたらすことについて,新たな仮説を導入して深化させることを目的としている。 2017年度は学生(下宿生,実家生)を対象として,住まいでの意識・行動,価値観,暖冷房の仕方等の項目について,アンケート調査を行った。アンケートは調査依頼書を420部配布し, インターネットを利用して264件の回答を回収した(回収率62.9%)。さらに,追加で20-39歳,40-59歳,60-79歳の年齢別の対象者へのWEBアンケート調査をおこなった。現在分析中である。被験者実験に関しては,当初の予定は完了しているが,発展的な追加実験を行った。実験期間は2018年2月20日~3月9日であり, 被験者は健康な大学生24人であった。室温条件は23℃と18℃(ともに50%RH)の2条件, 室内の色彩は暖色と寒色の2条件, および2段階の感情状態を教示によってコントロールした。評価指標は,感情評価尺度(7段階9項目),環境評価尺度(7段階10項目)の申告および皮膚温の測定を行った。現在分析中である。モニター調査は, 8戸の住宅,および居住者24名とし, 10月から開始している。ヒアリング調査および温湿度実測調査は2018年3月16日から3月24日に行った。温湿度実測調査は小型温湿度データロガーを使用し, 室温(FL+100mm, FL+1000mm, FL+1800mm), 外気温, 室内湿度, 外気湿度を測定している。 研究成果の一部は,2017年度の日本建築学会大会(広島)および人間・環境学会(大阪)でも発表を行った。さらに,2018年度の日本建築学会大会(仙台)および人間・環境学会(東京)でも発表を行う予定である。
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