本研究では、食材の加熱加工(調理における様々な加熱条件)により生じる新たな薬理活性物質について、主に香辛料を中心に探索した。加熱前の食材抽出物と加熱後の食材抽出物をDAD HPLC分析で比較し、加熱後に検出されるピーク成分を各種クロマトグラフィーにより単離精製し、NMR, MS解析によってその化学構造を明らかとした。その後、精製された純品化合物を用いて、それらの抗酸化活性及び糖尿病改善作用を検討した。 ローズマリー加熱物中に、新規化合物2つを含む5つの化合物が生じていることを見出した。それらの抗酸化活性、糖尿病改善作用を検討した結果、新規な2化合物が特に優れた薬理活性を持つことを見出した。
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