オートファジーは一部の侵入性細菌の分解機構として働くことが知られている。しかし食中毒原因菌カンピロバクター・ジェジュニとオートファジーに関する研究報告は未だにない。本研究ではカンピロバクター感染におけるオートファジーの役割について研究を行った。 カンピロバクター感染で誘導されるオートファジーは侵入菌と共局在を示さず、またオートファジー阻害剤処理は、上皮細胞内のアミノ酸含有量と菌の生存を低下させた。アミノ酸添加量に応じて細胞内での菌の生存が上昇するため、カンピロバクターが細胞侵入後に生存する上で、オートファジーは生存に重要なアミノ酸供給源としての役割を果たしていることが示唆された。
|