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2015 年度 実施状況報告書

β-コングリシニンのメタボリックシンドローム改善作用とその機序解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K00834
研究機関長崎県立大学

研究代表者

古場 一哲  長崎県立大学, 看護栄養学部, 教授 (30290638)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードβ-コングリシニン / 血圧 / インスリン感受性 / ラット / マウス
研究実績の概要

平成27年度はβ-コングリシニン(CON)摂取によるインスリンへの応答性および血圧上昇に対する影響に関する動物実験を行った。
早期かつ重度に肥満・高血糖を発現するKK-Ay雄マウス(5週齢)にカゼイン食(CAS食;対照食)、大豆タンパク質(SOY)食またはCON食を2週間自由摂食させた。飼育開始1週目(6週齢)でインスリン耐性試験を行った結果、インスリン投与後の血糖値低下はCAS群に比べSOY群さらにはCON群で大きくなる傾向にあった。この効果には少なくとも血中のアディポネクチン濃度の関与が考えられ、β-コングリシニンは糖尿病が進行する初期においては、その進行を遅延させる可能性があることが示唆された。その作用機序について検討するために、各組織の分析を行っている。
本態性高血圧モデル動物である自然発症高血圧ラット(SHR/Ism)を用いて、β-コングリシニンと血圧との関連についても検討した。6週齢のSHR/Ism(雄)にCAS食、SOY食またはCON食を7週間自由摂食させた。飼育期間中、ラット尾部血圧を測定した結果、飼育開始4週目以降で特にCON群はCAS群に比べ収縮期血圧および拡張期血圧ともに低く、血圧上昇抑制作用が認められた。CON摂取による効果にも血中アディポネクチン濃度の一部関与が考えられたが、それ以外の要因も含めたCONの血圧上昇抑制作用機序に関して、現在、血漿および各組織の血圧関連因子の解析を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本プロジェクトは、3年間の研究期間中に、4項目の動物実験を計画しており、初年度に2項目の動物実験を行う計画で、平成27年度は研究実績の概要に示した2項目の動物実験を行った。現在、生体試料の分析を行っているが、特に問題はなく結果を蓄積しつつあり、概ね予定通り研究は進行していると判断した。

今後の研究の推進方策

今年度は残り2項目のうち、肥満モデル動物を用いた動物実験を行う。メタボリックシンドロームモデルラットを用いた動物実験は飼育期間が長期になるため、今年度中に飼育を開始し、来年度早期に分析に取りかかれるように調整する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Effects of beta-conglycinin on blood pressure and lipid metabolism in the spontaneously hypertensive rat (SHR)2016

    • 著者名/発表者名
      Koba K, Kawabeta K, Noda T, Tateiwa N, Tamaru S, Sugano M
    • 学会等名
      107th AOCS Annual Meeting & Expo
    • 発表場所
      Salt Palace Convention Center (Salt Lake City, UT, USA)
    • 年月日
      2016-05-01 – 2016-05-04
    • 国際学会 / 招待講演

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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