ポリフェノール類の血管収縮・弛緩に対する影響及び酸化ストレス関連分子への関与を調べた結果、15種類のポリフェノールによるマウス大動脈弛緩作用の機序として、血管内皮での一酸化窒素(NO)産生系の活性化に加え、電位依存性或いはカルシウム活性化カリウムチャネル開口が示された。さらに、アセチルコリンによる大動脈弛緩効果に対する増強がこれらのポリフェノールで認められ、電位依存性或いはカルシウム活性化カリウムチャネルを介した作用であることが示唆された。糖・脂質代謝異常症の予防に有効なポリフェノールの探索とその作用機序の解明に向けて、各種細胞培養系、病態マウス等を用いた検討を進めている。
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