慢性腎臓病(CKD)の新規予防法の開発を目指し、抗炎症、抗酸化ストレス作用を有するn-3系多価不飽和脂肪酸(PUFA)摂取によるCKDに対する作用を調べることを目的とした。「食」は疾患予防法として取り入れやすいと考え、n-3系PUFAであるα-リノレン酸を豊富に含有する植物油(グリーンナッツオイル、GO)に注目し、マウスに投与した。その結果、CKDの原因の一つである肥満・糖尿病の進行を抑制すること、これらの作用にはインスリン抵抗性が関与していることが示唆された。しかし、機構解明には至らなかったため、CKDのn-3系PUFA利用による予防法の開発につなげるためには、さらなる検討が必要である。
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