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2017 年度 実施状況報告書

文理融合させた色に関する化学教育プログラムの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 15K00932
研究機関東邦大学

研究代表者

今井 泉  東邦大学, 理学部, 教授 (80711390)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード化学実験 / 化学教材 / 映像教材 / GSC / LCA
研究実績の概要

1. 日本が誇る世界一の染色技術に関する映像教材(日本語版、英語版)を作成し、YouTubeにアップロードして中等化学教育での活用を容易にした(https://www.youtube.com/channel/UCRjOkpM5yM8SIIowCfvbBCQ)。具体的には、水を使わない環境調和型染色方法(超臨界二酸化炭素を用いる染色法)を取り上げ、Green Sustainable Chemistryの視点に立った11分の内容である。本映像教材では、単に環境に優しいということだけでなく、より良い製品を低コストで作ることができることで社会への普及が進むことを強調した。つまり、GSCは環境調和性、社会受容性、経済合理性の3つを同時に満足するところに成立する。映像作成においては、日本放送作家協会の西谷清治氏を中心に、福井大学産学官連携本部 客員教授の堀照夫先生と産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センター官能基変換チームの研究チーム長・JACI GSC普及啓発グループ座長の富永健一先生にご協力いただいた。また、映像教材を視聴した学生(225名)に質問紙法で調査を実施した結果、約9割の学生がGSCが成立する条件について理解できた。その詳細は、日本理科教育学会全国大会(福岡教育大学)や2017NICE(ソウル)で発表した。
2. Life Cycle Assessment(LCA)の観点を取り入れた染色に関する実験を開発した。天然色素(コチニール)を用いて、木綿を染色液に漬ける従来の染色方法に対し、開発した実験は最先端の染色技術(Viscotecs)を参考にした方法で、インクジェットプリンターを用いて専用紙に印刷し、木綿に転写する染色方法である。LCAの評価指標の中で、「水消費量および排水量」と「累積エネルギー需要量(Cumulative Energy Demand : CED)」に注目し、染色工程で使用する水の量・エネルギーの量を2つの実験で比較することができる。LCAについて学んだ中学生に、開発した実験を実践した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成30年度の研究実施予定の日本が誇る世界一の染色技術に関する映像教材(超臨界二酸化炭素を用いる染色法)を製作し、YouTubeにアップロードして中等化学教育における活用を容易にした。また、LCAの観点を取り入れ、最先端の染色技術(Viscotecs)を参考にした実験を開発して中学生に実践した。

今後の研究の推進方策

LCAの観点を取り入れ、最先端の染色技術(Viscotecs)を参考にした実験を中学生に実践した際の反応を明らかにし、その詳細を2018ICCEで発表する。また、平成27年度~平成29年度の研究成果を「文理融合させた色に関する化学教育プログラム」として論文にまとめる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Development of a chemical teaching material "Green and Sustainable Chemistry" : Dyeing Systems.2017

    • 著者名/発表者名
      Izumi Imai, Nishitani Seiji
    • 学会等名
      2017NICE
    • 国際学会
  • [学会発表] 映像教材『Green and Sustainable Chemistry 人と環境に優しい化学 ①染色システム』の開発2017

    • 著者名/発表者名
      今井泉,西谷清治
    • 学会等名
      日本理科教育学会第67回全国大会

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公開日: 2018-12-17  

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