研究課題/領域番号 |
15K00947
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研究機関 | 大阪府立大学工業高等専門学校 |
研究代表者 |
藪 厚生 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (90413806)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 教材用ロボット製作 / 脚車輪 / 5自由度アーム / 全方位カメラ |
研究実績の概要 |
初年度は計画通り教材用ロボット本体の開発を行った.また実習のモデルケースとしては,簡単な案内動作や小物の運搬,ほうきを使った掃き掃除を想定した.これらのモデルケースを実施できように,ロボット本体の大きさは幅500mm,高さ700mm,奥行き230mmであり,学校で使用する実習机の高さや学校の階段のサイズなどを参考に決定した.ロボットの脚部は4脚の脚車輪の方式を採用し,平行リンクにより250mmの高さが変更できるように設計している.またアーム部分は5自由度とし,それを左右の2本搭載している.現在脚部とアームおよび胴体の1次試作を終え,脚部は250mmの高さの変更と約2m/sの車輪による移動動作を確認した.またアームは600gのものを持ち上げることを確認している.ロボット全体の重量は8.7Kgである. 制御部は当初予定していたRBG深度センサが生産終了したため,別のセンサを使用することとした.そのためメインのコンピュータにインテルのNUCタイプのバッテリ駆動が可能なミニPCを使用し,サーボの駆動や他のセンサのインターフェイスとして教材用のマイコンボードであるアルディーノを使用し,メインのコンピュータと通信して使用することとした.ロボット本体の製作は,3Dプリンタを用いているが,体積の大きなものを3Dプリンタで製作するのは,積層する樹脂の収縮のためそりが発生しやすく,条件設定などが困難で製作が難しいことが判明した.今後この点は考慮する必要があると考える. ロボットの試作1号機は脚部やアームなどの個々の動作は確認できているが,ロボット全体を制御するシステムは,ミニPCのトラブルなどもありまだ完成していない.しかしロボットに搭載予定の全方位カメラを用いた自己位置推定の試作プログラムなどは開発できている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ロボット本体のハードウェアはほぼ製作できており,脚部やアームやセンサなど個々の動作は確認できている.たが,全体の制御システムが未完成であるため.
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今後の研究の推進方策 |
遅れている制御システムを完成させ,年内には当初の計画通りモデルケースによる模擬実習を実施する予定である.そのため今後は実習用のマニュアルや実習指導書の作成も制御システムと平行して進める.またロボット本体は,ほほできているが,動作試験の結果問題点も出てきているので,これらを修正した試作2号機を製作する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
高額なレーザーレンジセンサの選定が遅れており,購入ができていないためと購入を予定していた全方位カメラが生産中止のため購入できなくなり,現在別の機種を選定中であるため.
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次年度使用額の使用計画 |
レーザーレンジセンサおよび全方位カメラを選定し,当初の予定通り購入する計画である.
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