• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

理科が役に立つことを実感でき教員養成に有効な化学実験教材(含英語版)の開発と実践

研究課題

研究課題/領域番号 15K00973
研究機関愛知教育大学

研究代表者

戸谷 義明  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30180186)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード実験・観察 / 科学教育 / 生活に役立つ理科 / 化学実験教材(日本語英語版) / 出前化学実験
研究実績の概要

本研究では,主に身近な食品関係の個別指導体験型の実験法の開発・実践を継続するとともに,理科教員のための英語教育も兼ね,観察参加型の化学マジック実験の英語による演示法を開発・実践し,マニュアルを英語の実験集として完成させることを目的とする.
食品関係の個別指導体験型の実験法の開発・実践では,「ミカンの薄皮剥き」について,今年度,各種柑橘類用の条件を確立した.プレゼンテーションも作成して中学生23名を対象に夏ミカンを使用した実践を名古屋市科学館で開催した.受講者の満足度が高い実践であったが,ほぼ全員の中学生が夏ミカンの外皮を剥いた経験がないことが判明し,この段階までに時間を要し,午前中2時間の実験ではシロップに漬けるまでの操作となった.
「アルギン酸ビーズ」については,グレープジュースのカルシウムイオン濃度にロット差があることが判明し,ジュース類でビーズを作成する際に問題となったゲル化の原因が,カルシウムイオンであることが推測された.
化学マジック実験の英語による演示法を開発・実践については,これまでに日本語で演示が行われ,プレゼンテーションが作成されている9種類の実験で,プレゼンテーションの英語版を作成した.2種類の実験についてはシナリオも作成中である.なお,化学マジックの1つを国際学会NICE2017で発表予定である.また,多くの化学マジックの実験法について,実践を重ねることにより,より安全を考慮し,再現性を高めた改良法が開発できた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

身近な化学実験教材の開発は食品系では「アルギン酸ビーズ」,「ミカンの薄皮剥き」などの開発が進み,化学マジックについても,多くの実験で,実験法の改良が順調に進展している.
9種類の化学マジックでプレゼンテーションの英語版を作成することができ,2種類のシナリオも作成中である.
化学マジック実験集英語版についても,研究協力者からの英語化への支援もあり,作成,出版の計画が進んでいる.

今後の研究の推進方策

身近な食品関係の個別指導体験型の実験法の開発・実践として,「ミカンの薄皮剥き」については2017年度も名古屋市科学館で,午前午後の各2時間を確保し,加熱殺菌した瓶詰まで作る,中学生対象の実践を計画している.「アルギン酸ビーズ」については,カルシウムイオン対策として今後,各ジュースに対するメタリン酸ナトリウムの最少添加量を検討する.
観察参加型の化学マジック実験の英語による演示法の開発・実践としては,プレゼンテーションとシナリオは,今後,英文校正,国際学会NICE2017での発表,及び帰国生徒,又は英語専攻の大学生を対象とする実践により,完成を目指す.研究の集大成として研究協力者と共に化学マジック実験集英語版を作成,出版するとともに,英語版の元となる,従来からの改良を重ねた化学マジック実験集日本語版改訂版を出版する.

次年度使用額が生じた理由

プレゼンテーションの英語化は,ほぼ完成し,シナリオの作成も進行しているが,それらの校正をネイティブ・スピーカーへ依頼するための謝金,及び実験集の翻訳を依頼した化学の専門家への謝金が,まだ支出されていない.また,学会出張,及び出前実験のための旅費,出前実験や実験法開発のための物品費が,予想より少なかったので,旅費,物品費の支出が少なくなっている.

次年度使用額の使用計画

作成したプレゼンテーションとシナリオの校正をネイティブ・スピーカーへ依頼するとともに,実験集の翻訳・英語化を化学の専門家へ依頼してあるので謝金が必要になる.7月に韓国ソウルで開催される国際学会NICE2017で,英語による化学マジックの演示発表を予定している.開発した実験法により,実践を重ね,その完成を確認する.なお,「ミカンの薄皮剥き」実験法については,2017年度も名古屋市科学館で,中学生対象に午前午後の各2時間を確保し,加熱殺菌した瓶詰まで作る実験法による実践を計画している.これらには旅費や物品費が必要である.
研究の集大成として,研究協力者と共に化学マジック実験集英語版を作成,出版するほか,英語版の元となる,従来からの改良を重ねた化学マジック実験集日本語版改訂版も出版する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 実験教室で実施可能な柑橘類の薄皮剥き実験の開発と実践2017

    • 著者名/発表者名
      戸谷 義明
    • 雑誌名

      愛知教育大学研究報告(自然科学編)

      巻: 66 ページ: 35-44

    • DOI

      http://hdl.handle.net/10424/7034

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 実験教室で実施可能な柑橘類の薄皮剥き実験の開発と実践2016

    • 著者名/発表者名
      戸谷 義明
    • 学会等名
      日本理科教育学会第66回全国大会
    • 発表場所
      信州大学教育学部(長野県・長野市)
    • 年月日
      2016-08-06

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi