本研究では,小学校教員を対象とした科学的な論証スキルを育成するプログラムを開発し,その有効性を評価した。現職教員を対象とした調査を行った結果,現職教員のアーギュメント構成能力は不十分であることが推察された。そこで,山本ら(2013)が小学校児童を対象として授業を行う際に導入した,12の教授方略によるプログラムを開発し,小学校の現職教師に適用した。その結果,アーギュメントの構成や評価で有意な向上が見られ,受講者はアーギュメントの理解や体験活動について,プログラムを高く評価していた。よって,開発したプログラムは,小学校教師のアーギュメント構成能力や評価能力育成に,有効であることが明らかになった。
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