研究課題/領域番号 |
15K00987
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研究機関 | 秀明大学 |
研究代表者 |
田中 元 秀明大学, 学校教師学部, 教授 (40512942)
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研究分担者 |
鈴木 哲也 東京未来大学, こども心理学部, 教授 (50566750)
小林 久美 東京未来大学, こども心理学部, 教授 (40343686)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 科学教育 / 理科教育 / 理科教員養成 / 科学リテラシー / コーパス / マップ |
研究実績の概要 |
1 高校理科分野コーパス 高校理科分野8科目(物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎・物理・化学・生物・地学)において平成26年度に発行された検定済み教科書すべて(物理6,物理基礎10,化学7,化学基礎12,生物5,生物基礎10,地学2,地学基礎5 ;計57冊)の本文をテキスト化した(段落数約5万、ファイルサイズ約14Mb)。テキストファイル内の各段落には、高等学校学習指導要領解説理科編(平成27年7月)に示された各科目単元に対応する分類記号を付し、教科書出版会社ごと、単元ごと、あるいはある特定の言葉を含む段落ごとに複数のコーパスを容易に派生する。 2 コーパス分析ツール コーパスの分析に向けPerl言語でプログラムを開発した。形態素解析エンジンとしてMeCabを用い辞書を自作することで、現在約2万5千語の名詞を対象として分析を行うことができる。 3 ネットワークグラフ 高校理科分野コーパスあるいは派生コーパスに対してスペクトラルクラスタリングを適用し、出現する言葉同士のつながりをネットワークグラフとして可視化する手法を確立した。あるコーパスに対してそれを代表する言葉のセットをこの手法によって得ることができる。 4 成果 以上のプロセスを経て、たとえば単元間の相関の度合いを見積もり、科目をまたいで重要視されるべきであると思われた言葉を抽出した。これらは科目間連携に直ちに資すると期待されるトピックスであり、科目横断的なカリキュラムを作成すべく各科目の単元を再配置することに至るのでないかと期待される。次に、コーパスをネットワークグラフに変換し、定量比較した点が重要である。教科書を物差しとして教科書以外の文献・教材を測ることができればそれは、科目間/教科間の連携に役立つトピックスを自動的に集積し、学習者の科学的な思考を養うための授業づくりをサポートするシステムに育つことが期待される。
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