研究課題/領域番号 |
15K00991
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
阿部 治 立教大学, 社会学部, 教授 (60184206)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ESD / 環境教育 |
研究実績の概要 |
本研究は我が国における環境教育からESDへの質的変容について、主に先進的な自治体や学校、NPOなどを訪問し、関係者へのインタビュー調査・分析を行うことで、明らかにすることを目的にしている。このため、今年度も継続して、インタビュー調査を行い、分析・検討のための資料を収集した。 今年度、訪問調査した自治体(所在する学校などを含む)は、北海道羅臼町、茨城県牛久市、東京都小笠原村、静岡県西伊豆町、長崎県対馬市、福岡県北九州市、熊本県水俣市、鹿児島県宮古島市などであった。これらの自治体の中で特に羅臼町、牛久市、対馬市、北九州市、水俣市は本研究において、極めて有益な情報を入手することができた。 また、本科研に関連する海外調査を以下のように行った。 スウェーデン(ウプサラ大学)、韓国、中国での環境教育・ESD調査、さらにはハワイで9月に行われた国際自然保護連合総会に参加し、同教育・コミュニケーション委員会開催の部会に参加し、情報収集を行った。また、日本評価学会(2016年5月28日、JICA横浜)にパネリストとして招待発表、環境自治体会議2016年度大会(2016年5月29日、芝浦工業大学)にて自治体における環境教育をテーマに分科会を主催した。同様に日中韓環境教育会議(2016年9月22-26日、中国深せん市)、清里環境ミーティング(11月5‐7日、山梨県北杜市)、ESD全国フォーラム(2016年、11月26日)などで、関連情報の収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初目的とした地域でのインタビュー調査は概ね実施することができ、テープ起こしなどによる調査データの集積も順調である。
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今後の研究の推進方策 |
これまでのインタビュー調査で得られた資料を整理・分析するとともに補足する情報をえるための調査を引き続き行う。さらにこれらの結果を踏まえて、我が国における環境教育からESDへの質的変容について考察を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
パソコン・カメラなどの研究用インフラの整備と海外での研究成果の発表に伴う翻訳などで活用する計画を立てていたが、パソコンについては、学内予算が使用できたこと、また、北米環境教育学会において研究成果の発表を予定し、そのための翻訳・渡航経費などに充てる予定であったが、諸般の事情で参加予定が立たず断念した。結果、パソコン購入経費と翻訳・渡航費が繰り越しになった。
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次年度使用額の使用計画 |
本研究課題の遂行のための海外調査旅費として使用するほか、海外での研究成果の発表に伴う翻訳経費として活用したい。
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