研究課題/領域番号 |
15K01013
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
安藤 明伸 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (60344743)
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研究分担者 |
堀田 龍也 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (50247508)
竹島 久志 仙台高等専門学校, 情報システム工学科, 教授 (80216887)
永井 伸幸 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (50369310)
松崎 丈 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (50400479)
植木田 潤 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (20509145)
寺本 淳志 宮城教育大学, 教育学部, 講師 (70713345)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 特別支援 / ICT / 合理的配慮 / 表情認識 / フィードバック / 視覚支援 |
研究実績の概要 |
研究2年目では,前年度に調査した様々な障害種について合理的配慮の可能性を整理し,生徒の自己調整および学習メソッドの開発を具体化し,特に視覚支援学校で実際に利用し,効果の検証へと研究フェーズを移しつつある。 視覚支援が必要な生徒達の自己調整および学習メソッドとして対象としたのは,SST(social Skill Training)における非言語コミュニケーションである表情の表出と,身体の状態,特に腕の位置状態を自分自身で把握するかという点に焦点を当てた。表情認識については,視覚障害の子供たちが自分の表情を意識化するために,表情の分類を5種類(嬉しさ,怒り,悲しさ,驚き,無表情)に判別し,特に笑顔についてはその程度について数量化して示した。これを用いて,特定の表情を表現する自己調整プログラムと,シナリオ型の問題設定教材を作成し,条件分岐として表情を判別するプログラムを試作した。これにより,表情によって結果が変わる仕組みとなっている。 腕の位置の判別は,目標とする位置の情報をセットすることで,そこからのズレを計測する機能を開発した。 表情認識装置のセンシングデータをAndroidデバイスで読み取り,評価とフィードバックするアプリケーションの試作を,宮城県視覚支援学校および山形県立盲学校にて試行し,協力生徒の観察および教員からヒアリングを行った。また腕の位置状態を把握する方法として,スマートウォッチを利用し,腕の動き,傾きなどを振動や音で協力生徒へフォードバックするアプリケーションの試作を行い試行し,腕の空間的位置の習得を行う方法の検討を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度,試行実践できなかった事項についても,今年度順調に実施することができ,当初計画していた今年度の目標である,センシング方法とフィードバック方法を検討することが出来たため。
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今後の研究の推進方策 |
試行的に実施して得られた知見は,良好なものであったため,当初の予定通りシステム化と適用メソッドを検討する最終フェーズを遂行する。
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次年度使用額が生じた理由 |
身体の運動状態を把握するためのスマートウォッチが次年度に高性能なモデルが発売されるとの情報を得たため,今年度は最低限の個数で実施したため。また,先進校などへの視察予定が,近場で済んだため。
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次年度使用額の使用計画 |
市場の状況を把握しつつ,最適な装置が発売され次第購入するとともに,実証先,視察先の学校を当初予定よりも増やす予定である。
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