異文化対処能力尺度13項目、失敗観尺度22項目の調査を行った。その結果失敗から学ぶ傾向が高い人は異文化対処能力が高い傾向があること、日本人はベトナム人より、失敗に対して否定的な感情が強くベトナム人は日本人より失敗から学ぶ姿勢が強いことがわかった。また、2年間にわたりベトナムで働く日本人社員2名を対象にPAC分析を行って、不安と失敗の捉え方の変化を観察した。2名は初期には言語に関係する不安や失敗を強く認識していたが、滞在歴が長くなるにつれて日越の働き方の違いやその根底にある価値観、ベトナムの法律・社会システム自体から生じる不安や不満、失敗をより強く認識する方向に変わってきたことが明らかになった。
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