本研究では、多読(ER)の効果を検証するため、①読解力、②WPM、③脳活性状態、④読解ストラテジー、⑤視線行動 データを計測し、多読前後を比較した。結果として、1)英語力は向上した者と変化のない者に分かれた。2)WPMは、いずれの学習者も向上した。3)脳活性状態、視線行動は、上級学習者に近づいた。つまり、ER 学習効果は、直接的な英語力向上につながらない場合でも、客観的検証(脳活性状態、視線行動、WPM)は、上級学習者に近づいたと言える。学習者の意識的学習やペーパーテストの得点のみだけでなく、学習者の無意識下の学習状況において、学びを促進する教授法であることが明確になった。
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