研究課題/領域番号 |
15K01086
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研究機関 | 東京情報大学 |
研究代表者 |
布広 永示 東京情報大学, 総合情報学部, 教授 (50348421)
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研究分担者 |
山口 崇志 東京情報大学, 総合情報学部, 研究員 (00620478) [辞退]
大城 正典 東京情報大学, 総合情報学部, 准教授 (80364959)
岸本 頼紀 東京情報大学, 総合情報学部, 准教授 (70425130)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | e-ラーニング / 授業学習支援システム / 学習モデル / ヒューマン・インターフェイス / プログラミング学習支援 / エンタテインメント |
研究実績の概要 |
平成28年度は、前年度の研究結果を踏まえて、教育コンテンツ仮想化機能や教育コンテンツ構成機能の開発、システムの機能強化、実用システムの開発・運用・評価を実施していくと共に、研究成果の発表などを実施した。平成28年度における主な研究実績は以下の通りである。 (1)プログラミング能力と問題解決能力の向上のための教育方法に関する研究 課題分析、プログラム設計書作成、プログラム作成などのソフトウェア工学の設計手法のプログラミング学習への適応が、与えられた演習問題を分析し、段階的に詳細化してプログラミング作成を行うプログラミング学習に効果をもたらすかについて研究した。本学習法を適用した学生と適用しない学生の問題分析能力を評価した結果からは、顕著な差は見られなかったが、アンケート結果からは、演習問題を分析し、プログラミング作成に至るまでの学習過程を理解すると共に、問題の詳細化の必要性や詳細化手法を認識することに関して効果があることを確認できた。 (2)プログラミング到達能力と教材を関連付ける教育コンテンツ仮想化機能に関する研究 学習者の能力や趣向に合わせてプログラミング演習課題を自動化する教育コンテンツ仮想化機能として、問題中にある択一の設問の作成において、正答のキーワードを元にして偽答を自動生成する機能の開発を実施した。本機能は、単語をベクトル表現化するWord2Vecを用いて、正解との類似性が高い言葉を抽出して偽答を生成する。偽答の精度についての改善は必要であるが、実現性については確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)「プログラミング能力と問題解決能力の向上のための教育方法に関する研究」については予定通り進んでいるが、(2)「プログラミング到達能力と教材を関連付ける教育コンテンツ仮想化機能に関する研究」については、偽答生成機能の開発が進んだ段階であり、設問全体の自動生成や問題文・設問文やプログラミングの難易度調整についての研究が不十分である。これらの研究を推進して、教育コンテンツ仮想化機能を実現していく必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
(1)「プログラミング能力と問題解決能力の向上のための教育方法に関する研究」については、エンタテインメント的な操作性や課題出題法についての改善を進める。(2)「プログラミング到達能力と教材を関連付ける教育コンテンツ仮想化機能に関する研究」については、設問全体を自動化することで、演習課題(学習コンテンツ)の自動生成を進め、学習者の能力に応じて演習課題がカスタマイズされる教育コンテンツ仮想化機能の研究を進める。(1)、(2)以外に、学習成果や進捗状況をリアルタイムに評価できる進捗状況確認機能に関する研究も推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
学術論文掲載料を確保していたが、審査が伸びているため残高が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度の学術論文掲載料として使用する。
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