研究課題/領域番号 |
15K01120
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
北林 雅洋 香川大学, 教育学部, 教授 (80380137)
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研究分担者 |
松村 雅文 香川大学, 教育学部, 教授 (50239084)
山中 稔 香川大学, 工学部, 教授 (50264205)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 塩業 / 一文字堤防 / 高松藩 |
研究実績の概要 |
1.久米通賢史料の翻刻の作成:約130点の塩田関係資料のうち、96点について翻刻の作成を行った。作成した翻刻に基づいて内容の検討を進めるところまでは至っていない。まず、翻刻の作成を優先して取り組んだ。次年度からは、定期的に開催される研究会において、翻刻した資料の内容の検討も進め、坂出塩田築造の具体的経緯と、製造を可能にした技術的・財政的・政治的基盤の解明を進める。 2.坂出塩田の現存する堤防の非破壊調査:調査のための予備的検討、管理者との事前の打ち合わせ等について、予定がなかなか合わずに、実施には至らなかった。次年度早々に調査を実施できるようにする。 3.他の塩田の現地調査:三田尻塩田について、三田尻塩田記念産業公園の訪問調査の計画を立てたが、参加者の予定が合わず、次年度早々に実施することとなった。 4.研究会の定期開催:4月19日、6月7日、7月12日、9月6日、10月12日、11月22日、1月11日、2月14日の、8回を開催した。はじめのうちは、研究の進め方や翻刻作成の手順と計画について、相談することから始まったが、徐々に研究成果の報告・紹介等を進めることができた。主な報告は以下の通りだった。「坂出塩業資料館蔵『坂出浦御新開塩浜之図』(天保十三年)について」「一文字堤防関連の写真の検討」「両景橋について」「高松藩坂出塩田築造の経済事情―久米栄左衛門宛書状からみた―」「御大禮記念『坂出鹽業改善一班』について」「 明治39年編纂『大日本塩業全書』にみえる坂出塩田」。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
坂出塩田の現存する堤防の非破壊調査と他の塩田の現地調査が実施できなかったことにより、当初の計画に対してやや遅れている状況にある。研究代表者が平成27年度より附属小学校の校長を兼務することとなり、時間的に余裕がなくなり、現地調査の予定が立てにくくなったことによる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、久米通賢史料の翻刻の作成と、定期的な研究会の開催を進めていく。坂出塩田の現存する堤防の非破壊調査については、6月までには実施できるように、管理者との調整を進める。非破壊調査の結果について、7月の研究会において報告と検討を行い、その結果に基づいて、他の塩田等の現存する堤防についての非破壊調査の計画を策定する。それに合わせて、他の塩田の現地調査の計画も再検討したうえで、着実に実施していくようにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
現存する堤防の非破壊調査と他の塩田の現地調査が実施できなかったことによる。
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次年度使用額の使用計画 |
上記の調査を、次年度早々に実施していく。
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