研究課題/領域番号 |
15K01165
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地理学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高木 彰彦 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (90197054)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | border regions / positionality / Foreign visitors / Ishigaki island / Yonaguni island / Tsushima island |
研究成果の概要 |
本研究では,主に以下の3つの課題を検討した.①20世紀末から進展著しい境界研究の成果の渉猟と研究動向の把握,②日本における訪日旅行者及び日本人海外旅行者の地域的特徴とその変化の把握,③国境地域における外国人旅行者の急増と地域社会の変容に関する現地調査と実態の解明. ①に関しては,「境界の橋渡し」論や「ポジショナリティの変化」というアプローチが有効である.②については,九州・沖縄地方の国境離島において船を利用した訪日外国人旅行者が急増していた.そこで,③長崎県対馬市,沖縄県石垣市,与那国町などで現地調査を実施し,これらの地域が,国土の縁辺部から東アジアの国境地域へと変容しつつあると理解できた.
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自由記述の分野 |
Political geography
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の地理学においては,国境離島を国土の縁辺部として捉えてきた.インバウンドに揺れる離島といった個別の事例研究はあっても,これら離島を国境地域として捉え,アジアにおけるポジショナリティの変化の事例として取り上げた研究は皆無であった.その意味で,こうした点に着目した本研究の学術的意義は高い. また,ポジショナリティの変化という観点から,国境の向こう側にある外国を念頭に置くという研究視点は,今後の国境離島振興という点においても社会的意義は高い.
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