研究実績の概要 |
本年度は、沖縄本島北部をベースに主に本島北部の海岸を中心に調査を実施した。海草藻場のマッピングに関しては、本島北部の国頭村においてその東海岸を中心に図上作業と現地調査を実施した。4時期(1971,1978,1982,1993,2000年)の空中写真をオルソ化し、その判読により海草藻場の経年変化を追跡した。オルソ空中写真をArcGISの背景図として表示し、藻場をポリゴンで囲み範囲、面積等の変化を表示、計測した。さらに、海草藻場の変化が顕著にみられた赤崎から楚洲地区において現地調査を実施した。現地調査は、UAVによる空撮と測量やサンゴ礁浅海底の測量などを計画したが、台風の接近、通過による荒天のため計画を変更せざるを得なくなった。計画変更後は、次の2点に関して調査を実施した。 ①:浅海域の海草藻場の変化を現地インフォーマント(漁業従事者など)への聞き取り。②:人工海岸の調査(種類、自然海岸に対する比率など。②に関しては、本部半島以北の沖縄本島の海岸線を踏査した。また、現地調査と並行して、過去に発刊された地形図を基に人工海岸化に係わる平時変化を大正期、昭和40年代後半、平成初期、平成20年頃の4時期にわたって調査しその結果を図化することができた。 なお、当初計画していなかった米占領下における米国人地質家の石垣島現地調査に関する聞き取り調査を実施することができた。
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