研究課題
本邦のインフラとして非常に重要な海上交通路における大型船舶と小型漁船との航行上のコンフリクトを解消するために、大型船舶と小型船舶との避航関係について日本航海学会論文集に大型船舶が保持船の場合の早期の避航動作に関する事故事例として、早期の避航操作を認めたものとして海上衝突予防法第17条2項の問題として「海上衝突予防法第17条第2項についての一考察」、大型船舶と小型船舶間で距離感の相違から問題となる「「新たな衝突のおそれ」適用事例における「無難に航過する」の問題について」、の2つの論文を発表した。海難審判裁決録より漁船と漁船以外の衝突事故についての調査を行い、その結果、漁船の衝突事故原因としては「見張り不十分」が最も多く、操業、漁獲物選別、魚群探査、漁具の整理などの作業におわれ見張り不十分になるという実態が明らかになった。漁船が関係した衝突事故では、「自船が漁船であるので、相手船が避航してくれると思った」などの「思い込み」が影響して、動静監視不十分を引き起こしていることについて、現在、日本航海学会に論文投稿中である2016年度に実施した、水先人181名(関門24名、内海68名、大阪湾89)、外交職員117名、内航職員41名、漁業従事者483名に対する大型船舶と小型漁船との航行上の問題についてのアンケート調査、大型船舶と小型船舶の避航動作の時期の違いについて、上記アンケート調査を解析した結果、汽笛の吹鳴について、大型船舶と小型漁船では感覚が異なることが明らかとなった結果について論文を作成中である。
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (3件)
The Transaction of Navigation
巻: Vol.2 No.1 ページ: 1-13
巻: Vol..2 No.1 ページ: 25-33
日本航海学会論文集
巻: 第137号 ページ: 15-26
巻: 第137号 ページ: 37-49