| 研究課題/領域番号 |
15K01202
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| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
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研究代表者 |
松林 伸生 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (00385519)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | ゲーム理論 / マーケティング / サプライチェーン・マネジメント / プラットフォーム / 戦略的提携 |
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| 研究実績の概要 |
交付申請書に記載した研究実施計画並びに昨年度の進捗状況を踏まえ、本年度は具体的に以下の研究成果を得ることができた。
１．「コア製品をもとにしたカスタマイゼーション」に関しては、前年度に引き続き垂直差別市場での新製品の提供に関するモデル分析について拡張研究を行った。具体的に、コスト構造に関する仮定を一般化したモデルを作成して均衡分析を行った結果、これまでに得られた多くの結果についてその頑健性を確認することができ、大きな成果を得ることができた。
２．主に次年度に実施を予定している「サプライチェーン・ネットワーク上の企業間の連携」については既に検討を開始しているが、「非対称的に水平差別化された企業間での提携の安定性」について、任意の企業数のもとでの安定性に関する十分条件の導出に成功することができ、大きな成果を得ることができた。
３．「カスタマイズされたプライベートブランド（PB）提供に伴う製造業者と小売業者との戦略的相互作用に関するゲーム理論的分析」についても、前年度より継続して実施し、PBとして単一製品を提供した場合と、カスタマイズ製品を提供した場合のそれぞれについて、両者のコーディネーションが成立するための条件を解析的に導出することができた。
４．今年度の実施計画の一部である「広告戦略（共創活動など）としてのカスタマイゼーション」や「プラットフォーム企業におけるカスタマイゼーション」についても進捗を行い一定の成果を得ることができた。さらにカスタマイゼーションのサプライチェーンに関連した研究（上述）について新たに、稀少品に関する生産マネジメント、ライセンスの戦略的供与、などに関する研究に着手した。
なおこれらの研究成果のうち、３．については海外学術雑誌に既に掲載済み、１．と２．についてはそれぞれ現在投稿中及び投稿準備中である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」の項に記した４つの項目について、本年度は項目３．においてその成果が海外学術雑誌にて公刊され、また項目１．と２．について現在投稿中および投稿準備中ということで、研究は大きく進捗したと考えている。加えて、残る項目４．については主に次年度に実施を計画している課題に関する検討準備に相当するものであり、その円滑な導入に向けてやはり順調に進んでいることを示すものである。ただし項目１．と２．についてはまだ論文の公刊までには至っていないことから、期待以上の進捗をしたとまでは言えない。そういったことを総合的に勘案して、おおむね順調に進捗しているとの自己評価を行った次第である。
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| 今後の研究の推進方策 |
「現在までの進捗状況」の項に記載したように、今年度の研究成果に関する論文の公刊に向けては今後とも引き続き推進していくことが不可欠である。一方で、最終年度である次年度の研究実施に向けては、既に今年度に行った事前検討をもとに、交付申請書の内容を変更することなく実施を推進していきたい。
なおいずれの場合も本研究の大部分が研究代表者個人による机上検討であり、また随時タイムリーな情報収集・情報発信を行うべく、国内外の研究発表会への参加やインパクトの高い学術雑誌への投稿を計画すること、そしてその遂行のために大学院生を中心とする研究協力者の協力を予定していること、等の計画についても交付申請書に記載したものから何ら変更は無い。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
上述のように今年度に推進した研究の一部については、まだ論文の公刊までには至っておらず、情報発信が十分でない状況である。従って、学会発表のための旅費や論文掲載料といった諸経費については次年度に繰り越して使用したいと考えている。
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| 次年度使用額の使用計画 |
上述した成果発表に要する諸経費のほか、交付申請書に記載した次年度の研究計画については変更無いためその実施のための費用（「今後の推進方策」に記載したように、学会参加のための旅費や論文投稿に関する諸経費等が中心）も予定通り必要となる。
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