| 研究課題/領域番号 |
15K01231
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| 研究機関 | 上智大学 |
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研究代表者 |
高橋 和夫 上智大学, 理工学部, 准教授 (10241019)
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| 研究分担者 |
松木 亮 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (90634668)
久世 信彦 上智大学, 理工学部, 教授 (80286757)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | テトラフルオロエチレン / オクタフルオロシクロブタン / ジフルオロメチレンラジカル / 爆発 / 反応モデル / 反応速度 / 衝撃波管 |
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| 研究実績の概要 |
ポリテトラフルオロエチレン（PTEE）の原料モノマーであるテトラフルオロエチレン（TFE）は反応性が極めて高く，実際の化学プラントにおいてこれまで繰り返し爆発事故が引き起こされてきた。しかしながら，TFE爆発の詳細な反応メカニズムは未だ明らかではない。本研究では，TFEの貯蔵時および運搬時の爆発・火災を未然に予測・防止できるような信頼性の高いTFE爆発反応モデルの構築を目指しており，研究最終年度である本年度は次のような研究を行い，一応の成果を得ることができた。
（Ａ）広帯域吸収分光装置を用いた含フッ素化合物の素反応研究：TFEの爆発反応モデルは複雑な連鎖反応からなり，反応モデルの構築には素反応レベルでの研究が必要となる。そこで，キャビティ増幅効果を利用した広帯域吸収分光装置等を衝撃波管に適用することにより，含フッ素化合物の高感度・高時間分解能測定を行い，反応モデル構築のために未だ明らかになっていない素反応の速度データを収集した。
（Ｂ）量子化学的手法による反応経路・速度データの理論的検討：（Ａ）の実験的手法では追跡することのできない化学反応も存在する。そのような反応の経路および速度データを補完する手段として，近年進歩が著しい非経験的分子軌道法に基づいた量子化学計算を用いて理論的に解明した。特に，爆発初期に起こると考えられるTFEの二量化反応について，反応経路探索を行った。
（Ｃ）TFE爆発の反応モデル構築とその妥当性検証：（Ａ）で実験的に得られた反応経路・速度と，（Ｂ）で得られた理論計算結果を統合してTFE爆発の反応モデルを構築した。この反応モデルを用いて爆発誘導期等をシミュレーション計算し，衝撃波管を用いて得られた検証実験結果と比較して反応モデルの最適化を行い，反応モデルの精度および信頼性を向上させた。
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