研究課題/領域番号 |
15K01240
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研究機関 | 一般財団法人電力中央研究所 |
研究代表者 |
朱牟田 善治 一般財団法人電力中央研究所, 地球工学研究所, 上席研究員 (90371434)
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研究分担者 |
上野 敏幸 金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (30338256)
福冨 広幸 一般財団法人電力中央研究所, 材料科学研究所, 上席研究員 (60371324)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 振動発電 / 加速度センサ / 磁歪 / エナジーハーベスティング / 見守り / 無線ネットワークシステム / 自律型センサ / 地震加速度 |
研究実績の概要 |
1.磁歪式発電デバイスの開発:磁性体のU字フレームと磁歪素子をベースにしたシンプルな発電スイッチを考案し,4×0.5×13mmのFe-Ga合金を利用したスイッチを試作した。この試作スイッチの固定方法,力率改善コンデンサの挿入,吸着磁石の形状(磁気回路)などを改良し,一回の動作で0.5mJ~1mJ程の出力エネルギーを発生させる発電デバイスを開発した。 2.動き判定センサの開発:上記磁歪式発電デバイス,倍電圧整流回路,315MHz無線モジュール(近距離)を合わせた電池不要無線送信モジュールを構築し,本モジュールを設置したドアの開く動作により発生させた起電力を,クラウドネットワークを通じてスマートフォンに表示する起電力センサネットワークシステムを構築した。 また,平成28年度の成果をもとに3 軸のMEMS加速度センサ4 台と,フラッシュメモリ4 枚を基盤に埋め込み,最大4 つの加速度データを同時に計測し,最大1600Hz のサンプリング周波数で,フラッシュメモリに直接蓄積できるデバイスを開発した。さらに,常時は,定期的な振動計測を行うとともに,地震などの突発的な振動発生時には,トリガー起動により,地震波形も計測する機能,複数センサノードを同時に起動させる時刻同期機能,および電力消費を抑えるための間欠動作する加速度センサネットワークシステムを構築した。 3.学習型異常判定システムの開発:開発したセンサにより安定したエイリアシング波形を多時期で計測することにより,エイリアシング波形から行動などの異常判定を行う学習型異常判定システムを提案した。 上記が平成29年度の成果である。本研究(3年間)を通じて,発電デバイスによる起電力情報をもとにした起電力センサと,常時(定期見守り時)から非常時(災害時)まで適用可能な加速度センサを開発し,個々の特性に応じて使い分ける異常判定システムを試作した。
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