本研究では、野島断層・有馬ー高槻構造線活断層系の活動性と断層破砕帯構造について野外調査と微細構造の解析を行った。その結果、1)断層破砕帯物質が地震時の断層摩擦熱による熱圧化と流体化作用によりネットワーク状の脈状断層岩が形成されること、2)両活断層破砕帯の岩盤が粉状に破砕されたこと、3)野島断層の大地震の再来周期は約900~1000年であること、4)有馬ー高槻構造線活断層帯については、1596年慶長ー伏見地震断層は有馬温泉周辺域までに現れた可能性が高いことなどが、明らかになった。 また、2016年M7.3熊本地震の現地により地表地震断層が既存の活断層沿いにあわられたことが明らかになった。
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