脳の機能と機構を理解するためには、脳の構成要素である神経系、グリア系、及び血管系の相互作用を明らかにする必要がある。本研究では、これらの構成要素の時空間ダイナミクスを解析可能な多波長光学イメージングシステム、及びその解析手法を開発した。この方法をin vivoマウス脳に適用することにより、ノンレム睡眠中の徐波活性に関連した1~2秒周期の神経代謝活性、10~100秒周期の皮質血液量変動の空間伝播、及び麻酔レベルに依存したグリア細胞の活性変化を可視化することに成功した。今後は、この手法を用いて睡眠覚醒サイクルに依存する神経系、グリア系、及び血管系の相互作用を研究する予定である。
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