胸郭の陥没を主徴とする先天性疾患である漏斗胸に対しては、金属バーを装着して陥没部分を挙上する手術が行われている。胸郭の形態は個体差が存在する。ゆえに良好な形態を得るためには単純にバーを装着するのみでは不十分であり、個々の胸郭の形態を観察しながら、一部の骨を離断したり、バーを装着する位置を変化したりする工夫が必要である。このように個々の患者の胸郭の特性にかんがみ、異なった手術計画をとる必要がある。そこで本研究においては、それぞれの患者について最良の結果を得るためには、どの肋間にバーを装着し、どの部分を離断すれば良いのかについての具体的な手術計画を立てるシステムを開発することを目的として行われた。
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