体内埋込み型医療機器のMRI安全性のうち, 高周波電磁界による発熱の実測試験法では光ファイバー温度計による複数点測定の方法が記載されているが,温度上昇の空間分布を捉える方法にはなっていない.そこでアーチファクトを低減しつつ,十分な温度感度を有するMRI温度分布画像化法の開発を目指した.エコーシフト・スピンエコー法による磁気共鳴周波数法及び複フリップ角勾配磁場エコー法によるスピン格子緩和時間による温度分布画像化法を検討した.前者では従来の勾配磁場エコー法とアーチファクトの点において有意な差がないこと,ならびに後者では温度分布画像を得られるものの励起磁場の不均一の影響が大きいことがわかった.
|