敗血症性ショックは、肺炎や腹膜炎などの感染症が重症化することで発症し、院内死亡率は約20%と高く、その克服は急務である。 敗血症性ショックからの循環蘇生には、特殊な循環管理が必須である。しかし患者により、また患者個人でも時間経過で治療応答は異なるため厳重な循環モニターと頻回の治療調節が必要であった。この問題を克服するため我々は、この循環管理をコンピュータ制御・完全自動化する治療システムを開発し、犬敗血症性ショックモデルにおいてその治療性能を確認した。また、この治療システムに、最近有効性が報告されている、ベータ遮断薬治療を組み合わせ、より心臓への負担が軽い循環蘇生が可能になるシステムへ発展させた。
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