幹細胞の培養基質として複数の細胞膜受容体と同時に結合する混合ペプチド-キトサンマトリックスの開発をめざした。研究期間中にはインテグリン間相互作用を示すインテグリンの組合せの検証もおこなった。幹細胞の細胞接着に特に重要な働きを占めているインテグリンと結合するペプチドの組合せおよび混合比を最適化する事で細胞接着活性が飛躍的に上昇することを確認した。また、幹細胞の培養基質として注目されるフィブロネクチンと同等の生物活性を示す混合ペプチド-多糖マトリックスを、フィブロネクチン由来ペプチドを複数用いて最適化する事で開発した。本研究成果は非タンパク質からなる幹細胞培養基質の開発に応用可能である。
|