研究課題
本研究は,3-Dimensional (以下,3D) 内視鏡において立体視の有用性を示し,器具先端の画像認識による3次元動作追跡法を開発することを目的とする。さらに画像認識を用いた手術操作の3次元軌跡データから教育システムを構築する。具体的には,3D内視鏡を用いて立体視が手術操作にもたらす有用性を,3Dモニターでの器具先端の操作軌跡距離が2D に比べて短いことで明らかにし、3次元動作追跡法として画像認識を用いる新しい方法を開発し,この追跡精度が反射用マーカーを用いる従来の方法に対して劣らないことを検証した。さらに,手術器具先端を画像認識することで3次元動作追跡し,術者ごとの手術操作を3D軌跡データとしてデータベース化を試みた。そして、トレーニングボックスにおいて光学式トラッカー(Micron Tracker)を用いて鉗子の動作解析を行い、3D内視鏡の立体視が2Dの平面視に比べて、操作距離の短縮をもたらすことを明らかにした(Nishi M, Kanaji S et al, Surgery.2016)。さらに、新しい内視鏡手術の動作解析法としてRGB画像と3D内視鏡の左右画像から人工知能を用いて術具形状を自動認識するアルゴリズムを確立させた。これにより手術映像のみから術具の形を自動的に抽出し、3D内視鏡のステレオ映像より術具の3次元座標位置を取得し、術者の動作を3次元追跡することが可能となった。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)
Surg Endosc
巻: 32 ページ: 582-8
10.1007/s00464-017-5654-2