研究課題/領域番号 |
15K01331
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
呉 海元 和歌山大学, 学内共同利用施設等, 理事 (70283695)
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研究分担者 |
久保 隆史 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (30316096)
陳 謙 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (70263233)
赤阪 隆史 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70322584)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 循環器OCT画像処理 / ステント検出・認識 / 新生内膜被覆度の評価・可視化 |
研究実績の概要 |
循環器OCT画像からステントの検出については、1)ステントの画素は輝度値が高い。2)光学中心を原点とする極座標系で、ステント画素位置(rs)の動径外側(r>rs)は扇型形状で輝度値が極端に低い。これらの特徴に注目し、自動的にステント画素の外側の扇型領域を検出し、ステントを識別する方法を提案した。今年度新生内膜があるか否かによらず、ステントを識別するために、ステント点の周辺特徴を有効に表現できる扇型の6次元局所特徴量記述法を新しく提案した。今まで提案した円形の9次元局所特徴量記述法との比較実験によって新生内膜のある場合、ほぼ従来通りの識別率を得られ、より高速で検出できるようになったと同時に、従来ほとんど対応できなかった新生内膜のない場合も94%以上の識別率が得られることを確認した。さらに、最終年度、予定通りに、Deep Learning(深層学習)を利用して、新生内膜のある・なしのステント領域、背景を含む3種類の教師データを収集して用いることによって、畳み込みニューラルネットワークにおけるステント検出モデルを構築した。今まで自動的にステント画素の外側の扇型領域が検出できない場合、ステントを識別できない問題を解決できた。テストOCT画像を用いた実験結果より、誤識別率は0.7%以下になることを確認した。これらの研究成果は和歌山県立医科大学の専門医と連名で2018年3月情報処理学会研究会にそれぞれ発表した。さらに、光学中心を原点とする極座標系における動径上と偏角上、それぞれの輝度の統計値を基づいたステントシード点の検出とステント画素群の推定に関するアルゴリズムを提案し、24th International Workshop on Frontiers of Computer Visionで発表した。 各患者の循環器OCT画像データセットから検出されたステントの三次元自動再構築のアプリを実装し、3次元空間内の新生内膜被覆度の可視化が可能になった。
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