• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実績報告書

温度・電気・薬物の各ニューロモデュレーションによるてんかん発作抑制効果の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K01332
研究機関山口大学

研究代表者

井上 貴雄  山口大学, 医学部附属病院, 講師 (80513225)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード局所脳冷却
研究実績の概要

本研究は、温度・電気・薬物による各ニューロモデュレーションのてんかん発作抑制効果を比較することで、最適なニューロモデュレーションの組合せや相乗効果について探索することが目的である。
H29年度は、電気刺激は刺激方法が温度や薬物と大きく異なるため、脳冷却デバイスと薬物の微小注入に関して比較検討を進めた。内部に冷却水還流用の水路を有する6ミリ角のステンレス製局所脳冷却デバイスの中央に薬物投与用のカニューレを通すことのできる貫通孔を有するデバイスを用いた。局所脳冷却との比較に使用した薬物は擬似的局所脳冷却効果を引き起こす温度感受性受容体チャネルの作動薬であり、ペニシリンG誘発型のてんかん様異常脳波に対して冷却と同様の異常脳波の抑制効果を確認できた。その効果は濃度依存的に効果を示したが、持続期間は10分以内であった。薬物による作用は冷却と比較して迅速で強力であったが、効果持続時間が短いため、効果発現まで時間が掛かるが持続時間が長い局所脳冷却と併用することによって、電気刺激と同等のオンデマンド制御も可能であると考えられる。
温度・電気・薬物によるニューロモデュレーションのうち温度と薬物による異常脳波の抑制効果のメカニズムは関連があることがわかってきた。難治性てんかん治療のための局所脳冷却技術について、今後はデバイス開発と創薬の両面から研究開発を進ていく。これは、医療機器と医薬品の相互作用により強力な効果を発揮するあたらしい分類の治療技術の確立につながる可能性がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Epidural focal brain cooling abolishes neocortical seizures in cats and non-human primates2017

    • 著者名/発表者名
      Inoue Takao、Fujii Masami、Kida Hiroyuki、Yamakawa Toshitaka、Maruta Yuichi、Tokiwa Tatsuji、He Yeting、Nomura Sadahiro、Owada Yuji、Yamakawa Takeshi、Suzuki Michiyasu
    • 雑誌名

      Neuroscience Research

      巻: 122 ページ: 35~44

    • DOI

      10.1016/j.neures.2017.04.007

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi