研究課題/領域番号 |
15K01369
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
三上 幸夫 広島大学, 病院(医), 助教 (80422129)
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研究分担者 |
平田 和彦 広島大学, 病院診療支援部, 副部門長 (10423352)
木村 浩彰 広島大学, 病院(医), 教授 (60363074)
河江 敏広 広島大学, 病院(医), 理学療法士 (00598948)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 反重力トレッドミル / 低周波治療器 / 理学療法 / 人工股関節置換術 |
研究実績の概要 |
当研究は下肢変形性関節症に対する新しいハイブリッドフィジオセラピーの効果を①保存的治療の患者と②外科的治療後の患者で評価するものである。①保存的治療患者に対する研究から、反重力トレッドミル上での歩行訓練は、下肢の疼痛が軽減して歩行速度が上がるため、平地歩行と同等以上の有酸素運動を行えることが明らかになった。従って、反重力トレッドミルを用いた新しい理学療法は、疼痛を有する下肢変形性関節症患者に対しても有効な有酸素運動を行えることができ、身体機能を維持改善し、廃用症候群の予防に繋がると考えられた。本研究結果は国際学会で報告し、最終年度に英文論文が出版された。また、②外科的治療後の患者に対する研究では、最終年度に対象患者数を44例(従来群22例、ハイブリッドフィジオセラピー群22例)まで増やし、研究結果を解析した。この結果、従来の術後理学療法では手術後早期に下肢筋力と歩行・持久力が低下したが、ハイブリッドフィジオセラピーでは手術直後から筋力増強訓練や歩行・持久力訓練を行うことが可能であり、下肢筋力や歩行・持久力訓練は維持された。また更にハイブリッドフィジオセラピーにより、在宅復帰が促進される可能性も示唆された。ハイブリッドフィジオセラピーは、下肢変形性関節症術後早期の身体機能を維持する事が出来るため、入院期間の短縮や在宅復帰率改善に繋がり、急性期病院での新しい術後リハビリテーションプログラムとして有用であると考えられた。本研究結果は最終年度に国際学会で報告し、英文論文も受理され、現在印刷中である。
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