研究課題/領域番号 |
15K01371
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
折口 智樹 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (90295105)
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研究分担者 |
川尻 真也 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (20457576)
沖田 実 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (50244091)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 関節リウマチ / 運動療法 / 筋力 / 生物学的製剤 |
研究実績の概要 |
生物学的製剤投与中の関節リウマチに対する運動療法の効果を明らかにするために、疾患活動性マーカー、筋力測定ならびに関節超音波検査を実施した。 対象はA病院リウマチ・膠原病内科で生物学的製剤を投与中の関節リウマチ患者10名(年齢60.5±8.7、罹病期間5.5±3.6年(1~9年))であった。治療開始前の疼痛関節数 3.6±3.3関節、腫脹関節数 2.1±1.2関節、CRP 0.40±0.65mg/dL、DAS28-CRP 3.17±1.81であった。握力は138.2±73.9mmHg、ピンチ力は4.3±2.9kg、膝関節筋力は屈曲9.2±3.5kgf、伸展は23.5±7.2kgfであった。パフォーマンステストでは、TST-5は8.5±2.4秒で、TUGは5.8±1.3秒であった。なお、本研究はA病院倫理委員会にて承認を得て行った。 これらの患者に週2回運動療法を施行し、治療開始12週後、ピンチ力、握力、下肢筋力の改善が認められ、パフォーマンステストにおいても改善が認められた。疼痛関節数、腫脹関節数、疼痛VAS、mHAQ、CRP,DAS28-CRPについては有意な変化は認められなかった。 また、治療開始12週後で関節超音波検査を実施していたが、滑膜増殖ならびにパワードプラシグナルに有意な変化は認められなかった。 以上のことから、生物学的製剤投与中の関節リウマチの患者において、運動療法は有効であり、疾患活動性を悪化させることなく安全に行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までに超音波検査装置も揃い、研究もおおむね順調に進んでおり、関節リウマチに対する運動療法の効果について、疼痛関節数、腫脹関節数、疼痛VAS、mHAQ、CRP、DAS28-CRPをを測定するとともに、握力、ピンチ力、膝関節筋力、パフォーマンステスト(TST-5、TUG)を計測した。さらに、超音波検査を実施することができた。 研究成果については、リウマチならびにリハビリテーション関連の学会で発表するとともに、論文にまとめる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は運動療法の関節リウマチに対する効果について検討を行った。その研究成果については、学会で発表し、論文として投稿を予定している。 次年度は、生物学的製剤投与中の関節リウマチ患者に関節可動域訓練を実施し、以下の項目について比較検討を行う。関節リウマチの活動性は腫脹関節痛、圧痛関節数、被験者による痛みの評価(疼痛VAS)、mHAQならびにDAS28-CRPによって評価する。筋力(握力、ピンチ力、下肢筋力)、関節可動域を計測する。 赤血球沈降速度やCRPとともに、TNFα、IL-1、IL-6のサイトカインの血中濃度も検査する。関節炎マーカーとしてMMP-3を測定する。さらに、画像的評価のために、超音波検査を実施する。
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