研究課題
生物学的製剤を投与する関節リウマチに対するリウマチ体操の効果を明らかにするために、疾患活動性マーカー、筋力測定ならびに関節超音波検査を実施した。対象はA病院リウマチ・膠原病内科で生物学的製剤を投与する関節リウマチ患者15名(年齢64.7±14.4歳、男性3名、女性12名)であった。生物学的製剤は、エタネルセプトが4名、トシリズマブが4名、アバタセプトが7名であった。治療開始前の圧痛関節数は6.5±6.0、腫脹関節数は5.1±3.6、CRPは2.34±2.64mg/dL、DAS28-CRPは4.20±1.20、mHAQは0.3±0.4であった。握力は12.8±6.6kg、ピンチ力は3.3±2.1kg、四頭筋力(伸展)は18.7±6.8kgfであった。6分間歩行距離は397.0±147.4mであった。なお、本研究はA病院倫理委員会にて承認を得て行った。これらの患者に生物学的製剤の投与とともにリウマチ体操を毎日1セット実施してもらった。12週間後、圧痛関節数、腫脹関節数、CRP、DAS28-CRP、握力、四頭筋力、6分間歩行距離に改善が認められた。しかし、mHAQ、ピンチ力については有意な変化は認められなかった。また、関節超音波検査において滑膜肥厚とパワードプラシグナルの改善を認めた。以上のことから、生物学的製剤を投与する関節リウマチ患者において、リウマチ体操は有効であり、疾患活動性を悪化させることなく安全に行うことができた。
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