| 研究課題/領域番号 |
15K01379
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| 研究機関 | 横浜市立大学 |
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研究代表者 |
菊地 尚久 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (90315789)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | 痙縮治療 / ボツリヌス療法 / 髄注バクロフェンン療法 / データベース / 多施設間研究 / 脳卒中 / 脊髄損傷 / 神経難病 |
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| 研究実績の概要 |
リハ医療を受けた脳卒中，脊髄損傷，各種神経疾患患者のうちボツリヌス療法または髄注バクロフェン療法（以下ITB療法と略）による痙縮治療を受けた患者に対して①通常のリハデータベースに追加項目で痙縮に関するデータを追加し，痙縮リハデータベース項目を構築すること，②痙縮リハデータベースを全国の病院で登録を行い,このデータを蓄積すること，③このデータを用いてボツリヌス療法の投与部位，投与量と治療後のリハ介入効果を検討すること，④このデータを用いてITB療法のカテーテル設置レベル，投与量と治療後のリハ介入効果を検討すること，⑤投与部位，投与量と障害状況，生活状況との相関性などを分析すること，④患者の痙縮，身体機能，生活状況に応じた適切な治療方法とリハ介入のモデル化を行うことを目的に研究を施行した．
平成２７年度は通常のリハデータベースに追加項目として痙縮に関するデータを追加し，痙縮リハDB項目を構築した．追加した痙縮リハデータベース項目はボツリヌス療法とITB療法の選択，各関節のmodified Ashworth Scale，ボツリヌス療法では施注回数，施注頻度，総投与量，投与部位とその部位での投与量，施注方法（ブラインド，電気刺激，超音波，筋電図）とし，ITB療法ではカテーテルの設置レベル，ポンプ使用開始時期，投与量とその変化などとした．
このデータベースを基にして,全国のリハ医が常勤する3施設においてリハ医療を受けた脳卒中疾患患者のうちボツリヌス療法またはITB療法による痙縮治療を受けた患者25名に対して登録を行い,基本統計分析による各項目の特徴の抽出，各部位に対する治療効果の特徴，痙縮DB項目と基本項目との相関関係解析を行った．次年度にも他の施設および上記施設においてデータを蓄積、分析する予定である．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
リハ医療を受けた脳卒中，脊髄損傷，各種神経疾患患者のうちボツリヌス療法または髄注バクロフェン療法（以下ITB療法と略）による痙縮治療を受けた患者に対して①通常のリハデータベースに追加項目で痙縮に関するデータを追加し，痙縮リハデータベース項目を構築し，痙縮リハデータベースを全国の病院で登録を行い,このデータを蓄積すること，このデータを用いてボツリヌス療法の投与部位，投与量と治療後のリハ介入効果を検討することを目的に研究を施行した．
平成27年度は通常のリハデータベースに追加項目として痙縮に関するデータを追加し，痙縮リハDB項目を構築した．追加した痙縮リハデータベース項目はボツリヌス療法とITB療法の選択，各関節のmodified Ashworth Scale，ボツリヌス療法では施注回数，施注頻度，総投与量，投与部位とその部位での投与量，施注方法（とし，ITB療法ではカテーテルの設置レベル，ポンプ使用開始時期，投与量とその変化などとした．
このデータベースを基にして,全国のリハ医が常勤する3施設においてリハ医療を受けた脳卒中疾患患者のうちボツリヌス療法またはITB療法による痙縮治療を受けた患者25名に対して登録を行い,基本統計分析による各項目の特徴の抽出，各部位に対する治療効果の特徴，痙縮DB項目と基本項目との相関関係解析を行った．ボツリヌス療法とITB療法の比較では,患者背景としてボツリヌス療法は比較的痙縮が軽度の脳卒中患者が多いこと,ITB療法施行患者は非常に少なかったことがあげられる．各部に対する特徴ではボツリヌス療法では足関節部に作用する筋への施注が最も多く，次いで肘関節，手指，肩関節となっていた．ITB療法は下肢全体の痙縮が著しい患者に用いられていた．
上記内容から症例数はまだ不十分であるが、おおむね順調に研究が進行していると判断している．
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| 今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策は，H27年度の不足分に対してはこれを補充すること，疾患の範囲を脊髄損傷、神経疾患に拡充していくこと，痙縮のデータと身体機能，ADL，生活状況などのデータを比較検討することとしている．
今後の研究に用いるデータベースの項目は痙縮リハデータベース項目，身体機能として運動障害の種別では対麻痺・四肢麻痺・失調など，ADLの項目としてはFIM総点数および各項目，リハビリテーションに関しては治療および訓練内容，訓練時間，訓練期間など，これに加えて在宅での生活機能状況を及び介護状況などとする．対象とする施設は全国のリハ医が常勤する病院で外来および入院でリハ医療を受けた脊髄損傷，多発性硬化症，家族性痙性対麻痺，HTLV-1 関連脊髄症(HAM)などの痙縮を伴う中枢神経疾患患者のうちBTX療法またはITB療法による痙縮治療を受けた患者に対して登録を行う．このデータを基本統計分析による各項目の特徴の抽出と，各部位に対する治療効果の特徴，痙縮DB項目と基本項目との相関関係，各施設間の特徴などに対して分析する．
以上の結果をまとめた段階で患者の痙縮，身体機能，生活状況に応じた適切な治療方法とリハ介入のモデル化を行う。この時点までに得られたデータを研究代表者菊地尚久が患者の痙縮状況に対するボツリヌス療法およびITB療法とその後のリハ介入とADL, 生活状況などについて多変量解析の手法を用いて分析検討し，適切な痙縮治療のモデルを提示する予定としている．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
残額1000円未満で処理できませんでした。
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| 次年度使用額の使用計画 |
次年度に使用します。
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