本課題では、先ず、聴神経線維モデルを用いたシミュレーション実験を通じて、音響刺激及び電気刺激に対するスパイク列が、ともに、von Mises型の自己励起点過程(SEPP)によってモデル化できることが確認された。次に、von Mises SEPPのパラメータを仲介して、音響刺激によるスパイク列の周期ヒストグラムが電気刺激によるそれに一致するように、電気刺激波形の形状を決定する方法の妥当性が一様スコア検定を通じて検証された。結果として、本課題で調査された方法に基づいて決定された電気刺激波形が、人工内耳の性能をより向上させるうえで重要な役割を果たすのではないかと期待される。
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