全方向移動ロボットのための駆動輪機構であるアクティブキャスタを利用して、手動車いすを電動化する後付け電動システムを開発した。車いす後方にアクティブキャスタを1輪搭載し、その操舵軸、車輪軸を電動モータにより制御することで通常の電動車いすと同様の操縦感覚で運転ができる。また、アクティブキャスタと車いすの相対的位置を変化させるリンク機構を開発し、前輪を床面から浮かせその状態を維持しながら走行する「静的ウィリー」を提案、この動作を活用した段差昇降アルゴリズムにより10cmの段差の乗り上げと降下動作を実現した。さらに、一連の段差昇降動作の複雑な操縦手順を用意に実行するための半自動化システムを開発した。
|