本研究では、都市部における地域在住高齢者の心身の機能が、自助、互助、共助、公助のどのようなサービスと結びつくと心身機能の維持向上の効果が高いのかをそれぞれの連携に焦点をあてて検討した。地域在住高齢者を最大2年間追跡した結果、全体での検討では、握力の改善、口腔機能の悪化、心の改善、生活機能の悪化があった。一方、それ以外の心身機能は維持されていた。連携という意味で、自助、互助、公助の組み合わせによって、心身機能の変化について差が生じるのか検討したが、Timed Up and Go Testの変化に有意差が認められたものの、少なくとも多くの活動を組み合わせればよいわけではないという結果になった。
|