研究課題/領域番号 |
15K01489
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
大庭 潤平 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (10406259)
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研究分担者 |
梶谷 勇 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (00356768)
大西 謙吾 東京電機大学, 理工学部, 准教授 (70336254)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 筋電義手 / 上肢切断 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、筋電電動義手使用者の断端部の筋電信号採取部位決定方法と運動・生理学的分析による筋電義手操作訓練方法の基準化を行うことである。乾式8電極筋電位測定装置を用いて断端部の筋電位と肘・肩関節の違いが筋電位特性にどのように影響を及ぼすかについて検討を行い、尺側手根筋群では前腕最大周径より27mm部位、橈骨手根伸筋群では前腕最大周径より54mm部位で「あることが分かった。また残存肢を想定した両手運動では指のフォームの違いにより筋電位の変化があることが分かった。また今回の実験では、健常者を対象に模擬筋電義手を使用して上肢の検査Box and Blocks Test(BBT)とSouthampton hand assessment procedure(SHAP)を用いた筋電義手操作習熟について実験を行い、片手動作および両手動作の訓練効果について検討を行い。双方ともに効果があることが分かった。また片手動作練習に比較して両手動作練習が筋電義手の操作性に効果を認めたことが明らかになった。また生活行為を課題とした筋電義手の操作習熟度を評価するThe Assessment of Capacity for Myoelectric Control(ACMC)を用いた筋電義手操作評価を実施した。筋電義手操作習熟度についてもBBTやSHAPと同様の結果が示唆されている状況である。今後は詳細の分析を行うとともに上肢切断者での筋電義手操作訓練方法の検討を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は健常者を対象に生理学的な観点から筋電位の制御特性について検討を行い。2年目(本年度)は、模擬義手を用いた筋電義手訓練方法について片手動作課題と両手動作課題について検討を行った。詳細の分析及び検討に課題は残るが、今後は分担研究者と更なる検討を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
模擬義手を用いた筋電義手操作訓練の効果について分析を進めると共に、上肢切断者を対象とした筋電義手訓練効果の実施と分析を行う。既に数例の上肢切断者の計測は終えているので、分担研究者と検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
健常者を対象とした実験は終了段階にあるが上肢切断者を対象とした実験が終了していない。論文投稿や学会発表が最終年度に持ち越されていることで旅費など予算当初よりも少なくなった。
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次年度使用額の使用計画 |
切断者を対象とした実験機材の購入を行う。また必要な学術論文投稿および学会発表への参加を計画通り行う。
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