本研究の目的は、地域河川の教材化及び着衣泳事後指導導入による水難事故防止学習プログラムを開発することである。本年度公表した研究成果は、下記の通りであった。 ・危険予知トレーニングの手法を導入した児童に対する水難事故防止学習に関する事例的研究(教育医学第63巻3号)本研究は、小学生に対する水難事故防止学習として危険予知訓練を採用した。危険予知訓練の授業は、川と海のイラストを使用した。最初に、小学生にイラストの中にある危険を考えさせた。 次に、自児童に危険への対策を考えさせた。 授業中に児童が書いたワークシートの単語をKJ法で分類した。 また、リスク認識と対策を実行する認識に関するアンケート調査を実施した。 その結果、児童は、人の行動に目を向けたが、環境にあまり注意を払っていなかった。 危険予知訓練を使用することは、リスク認識にプラスの影響を与えることが明らかになった。 研究期間全体を通した主たる成果は、他に下記の研究が挙げられる。 ・地域河川を利用した水難事故防止学習が生徒の河川に対する認識に及ぼす影響(安全教育学研究第15巻1号)本研究は,中学生を対象に地域河川を利用した水難事故防止学習を実施し,河川環境に対する認識と河川に対する認識について学習効果測定を基に検討した. ・小学生の内的要因が水難事故防止学習の学習効果に及ぼす影響‐統率性、情緒性、外向性及びリスク認識、対策実行認識に着目して‐(福井大学教育学部初等教育研究第2号)本研究は,小学生を対象に着衣泳を実施し,児童の内面と水難事故に対する未然防止学習効果を分析した.
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