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2019 年度 実績報告書

インクルーシブ教育に向けた中学校体育授業における合理的配慮の提供に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K01526
研究機関岡山県立大学

研究代表者

京林 由季子  岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (20234396)

研究分担者 平田 佳弘  環太平洋大学, 体育学部, 准教授 (30725320)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワード体育科教育 / 武道授業 / 保健体育科教員 / ユニバーサルデザイン / 特別支援教育
研究実績の概要

中学校武道授業の実施状況および学習面又は行動面の困難さを示す生徒への配慮・支援を明らかにすることを目的に、中学校保健体育教員に質問紙調査を実施し、回答の得られた107件について分析した。
武道授業の実施学年は1学年と2学年で8割以上、実施種目は男女とも柔道が最も多かった。1クラスの平均生徒数は「31~40人」が全体の8割を占め、1クラスの指導者数は7割弱が「体育教員1名」であった。「外部指導員」の配置は7.5%、「支援員」の配置は3.5%と少なかった。武道授業を実践する上で困難を感じるとの回答が最も多かったのは「指導内容」(57.3%)であり、次いで「指導体制」(40.4%)、「用具の整備」(36.0%)であった。「指導内容」の内訳は、「指導内容(技能)」が64.7%と最も多く、次いで「指導内容(思考力・判断力・表現力)」が41.2%、「成績評価」が23.5%であった。
すべての生徒に分かりやすい授業のために行っている配慮について最も多かったものは「学習ルールを決めておく」(52.3%)、次いで「ペア学習やグループ学習を取り入れる」(47.7%)、「授業の流れを一定化する」(43.9%)であり、ユニバーサルデザインの授業作りの共有化の視点が多く取り入れられていることが明らかとなった。
学習面又は行動面で課題があり配慮を必要としている生徒については、58.9%の教員が「いる」と回答し、特に、柔道では有意に高かった。柔道固有の動きの指導において安全面の指示の理解が課題となることが推察された。内訳では「発達障害」27.5%、次いで「身体障害」24.6%、「発達障害の傾向」14.5%となっていた。宗教上の理由やLGBTなどの「障害以外の特別なニーズ」についても11.6%出現していた。障害による特別なニーズを含め、非常に多様な生徒を対象に武道授業を実施している実態が明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 武道授業において著しい困難を示す生徒の状況 -中学校武道授業担当教員への質問紙調査から-2019

    • 著者名/発表者名
      京林由季子、平田佳弘
    • 学会等名
      第69回日本体育学会
  • [図書] 「インクルーシブ教育に向けた中学校体育授業における 合理的配慮の提供に関する研究」研究報告書2020

    • 著者名/発表者名
      京林 由季子
    • 総ページ数
      56
    • 出版者
      サンコー印刷 株式会社

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公開日: 2021-01-27  

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