研究実績の概要 |
4年にわたる本研究プロジェクトにおいて、多くの調査や、学会発表、論文作成を行った。調査としては、実際の登山者からのデータ収集として、2015年の白馬三山縦走登山調査、2016年の富士山山頂の3日間滞在による調査、2017年はアメリカロッキー山脈における長期調査と、高度や期間を延長ながら発展的調査を実施した。 多様な場所での、多様な対象者への調査結果より、高所(3000メートル前後)への登山体験の、呼吸器系・循環器系のヘルスプロモーション効果のエビデンスが得られ、また個人特性との関連の強さも明らかになった。高山病との関連についても個人差が大きく、今後も検証が必要である。また、心理的要因との関連も大きいことも明らかとなり、多くの教育的示唆が得られた。今後の調査の方向性として、高所における実践的調査の必要性と、よりコントロールされた状況下における実験的研究の必要性が示唆された。 それらの調査結果として、登山医学学会、日本野外教育学会、Research Symposium at the Experiential Education, Research Symposium at the Association for Outdoor Recreation and Educationにおいて、国内外にて研究発表を行った。 出版物として、査読付き原著論文1編、研究報告英文論文1編、査読付きの国際学会発表抄録2編出版することができたが、現在も分析中のデータも数多くあり、今後も分析や執筆をつづけ、さらなる成果物の出版に努める予定である。
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