研究課題/領域番号 |
15K01546
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
神谷 拓 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (70460467)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 運動部活動 / 地域スポーツクラブ / 教育課程 / 教科外活動 / スポーツ教育学 / 特別活動 / 生活指導 |
研究実績の概要 |
本年度は、これまでの研究成果の公表に取り組んだ。具体的には、子どもが地域スポーツクラブの「自治内容」に取り組む理論的根拠を内発的動機付けとの関連で捉えた論稿が、文献の中で再掲された(神谷拓「運動部活動で子どものやる気に引き出すには?―「自治」と「内発的動機づけ」との関係―」。 佐藤善人『子どもがやる気になる!!スポーツ指導』学文社・所収)。 また、日本部活動学会のシンポジウムで報告した「部活動の存在理由ー学校、子ども、教員の観点からー」が、同学会の紀要(第1号)に掲載された。2018年12月2日に開催された、日本部活動学会第1回研究集会の基調報告においても、塩竈市教育委員会と取り組んできた実践研究の詳細を報告すると共に、ワークシートを用いて部活動の自治内容を明確にしつつ、課題解決の権利を子どもに委ねていく方法を「神谷メソッド」として紹介した。なお、日本体育学会第69回大会・学会本部企画シンポジウム(2018年8月25日)においても「部活動の地域移行に関わる歴史と課題」について報告した。その場でも、これまでの部活動の地域移行の歴史と現状をふまえながら、実践研究の内容と成果について報告している。同様に、日本教育法学会(2018年6月6日)のシンポジウムにおいても、慣習法の観点から部活動の現状と課題を整理しつつ、実践研究の内容について報告している。報告の詳細は、同学会年報(第48号)において掲載されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査全体の進捗状況には問題がないものの、以下の点で課題が残されている。 生徒会活動と関連づけた部活動指導については、対象校からの許可は得ているものの、日程調整がきかず、調査を進展させることができなかった。 体育授業と関連づけた部活動指導については、高等学校で実践研究に取り組んだものの、公表することができていない。 部活動の自治集団活動に関わる実態調査は、データの処理は終わっているものの、まだ論文として投稿できていない。 これらの状況を踏まえて「やや遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度であるため、これまでの研究成果の公表・論文化に集中する。まず、既にデータ処理が終わっている、部活動の自治集団活動に関わる実態調査の論文をまとめ、年度内に投稿する。生徒会と関連づけた部活動指導については、既に予備調査は終わっている。しかし、分析対象の実践が2020年1月下旬に行われるため、その分析を早急に進め、年度内に投稿する予定である。体育授業と関連づけた部活動指導については、民間教育研究団体の研究会・集会において報告することで、研究成果の還元に努めると同時に、実践方法の一般化を進めていく。
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