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2015 年度 実施状況報告書

スポーツトレーニングのための腕部装着型訓練装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K01552
研究機関宇都宮大学

研究代表者

横田 和隆  宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80241842)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード身体運動計測 / 教示訓練 / 手関節運動 / ジャミング転移 / パラレル・リンク機構
研究実績の概要

本年度は,1) 装着型手関節訓練装置の開発,2) ジャミング転移現象を利用した装着機構の開発に取り組んだ。
訓練装置は,パラレルリンク構造を採用した装着型となっており,各関節に対応した専用の装具と組み合わせることで関節に回転と並進の運動を与えることが可能である。開発した訓練装置を用い,手関節の掌・背屈動作のリハビリ訓練を想定した実証実験を行った。
本訓練装置は,利用者の動作を計測してマスターデータ(目標動作)を作成するための計測装置と,利用者に対して直接的な訓練を実施する訓練装置の二つの装置から構成される。計測装置はワイヤ式リニアエンコーダにより,訓練装置はシャフトモータによりパラレルリンクを構成している。この構造により,一関節に対する関節運動のほぼすべてを計測・訓練することが可能である。訓練装置は計測データに基づいてシャフトモータを駆動することで,関節に計測時と同様の動作を再現する。また,訓練時には外部からWebカメラを用いてマーカの動きを計測して,実際の関節の動作を観測する。
開発した訓練装置を用いて手関節の掌・背屈運動の教示訓練を行い,モーションキャプチャの利用により,実際の掌の動きの計測を行って訓練装置の評価をした。実験結果から,掌に対して高自由度教示訓練が行われていることが確認された。
ジャミング転移現象を利用した装着機構については,基本的な構成について検討し,前腕部の装具用の試作品を製作した。試作品を用いて装具を装着した被験者の訓練と,通常の装着手法での場合について比較を行い,提案する装着機構の優位性を確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では,1) 腕部全体の動作の同時計測,2) ジャミング転移現象を利用した装着機構の開発,3) 装着型手関節訓練装置の開発,4) 腕部全体に対応した教示訓練手法の検討,5) 腕部全体に対応した教示訓練装置の開発に取り組むことを計画している。このうち本年度は2), 3)について研究を進め,3)については製作した装置で訓練が行えることを確認できた。2)については,試作品を製作し,予備的な実験により有効性を確認できた。以上のように,全体として順調に研究は進行している。

今後の研究の推進方策

全体として当初の計画にもとづいて研究を進める予定である。H28年度はH27年度に開発した手関節訓練装置についてさらに被験者と訓練動作を増やしてデータを得る予定である。特に,リファレンス動作中に手掌部に加わっている力と訓練動作中に実際に加わる力を計測,比較を行う。
また肘部と手関節部の同時訓練を行うことを計画している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Development of Wearable Training Device with Multiple Degrees of Freedom: Wearable Parallel-Link Measuring Device2015

    • 著者名/発表者名
      Yudai Kitano, Kazutaka Yokota
    • 雑誌名

      SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration

      巻: 8 ページ: 250-255

    • 査読あり
  • [学会発表] シャフトモータを利用した装着型パラレルリンク式訓練機構の開発2015

    • 著者名/発表者名
      北野雄大, 横田和隆
    • 学会等名
      ロボティクス・メカトロニクス講演会2015 (ROBOMEC2015)
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2015-05-17 – 2015-05-18

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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