研究課題/領域番号 |
15K01558
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
越智 英輔 法政大学, 生命科学部, 准教授 (90468778)
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研究分担者 |
中里 浩一 日本体育大学, 保健医療学部, 教授 (00307993)
菊池 直樹 日本体育大学, 体育学部, 助教 (10739478)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 筋損傷 / エキセントリック / ACTN3 / αアクチニン3 / 関節可動域 / 柔軟性 / MMP3 / IL-6 |
研究実績の概要 |
本年度は、昨年度に引き続きヒト肘関節屈筋群における等速性伸張性運動を実施した際の筋損傷と遺伝的要因との関連性を、特に単発の実験モデルで検討した。 被験者はトレーニング習慣のない健常男性とし、筋損傷関連データとACTN3、TIMP3、MMP3、IL-6、IGF-2、Col1a1、Col2a2の遺伝子多型を検討した。等速性伸張性収縮は6回5セットとした。筋損傷の指標として、等尺性筋力発揮、関節可動域、遅発性筋痛(DOMS)を測定した。測定は伸張性運動前、直後、1、2、3、5日後に実施した。 その結果、伸張性収縮前の等尺性筋力発揮において<ACTN3>RRがRX+XXよりも有意に高いという結果を得た。そして、収縮前の関節可動域において<ACTN3>RRがRX+XXよりも有意に低いという結果を得た。伸張性収縮後の筋力では、<MMP-3>AGがGGよりも低下し、関節可動域は<MMP-3>GGがAA+AGよりも低下し、<IL-6>GGがCC+CGよりも低下していた。遅発性筋痛(DOMS)については、伸張性運動前後で多型との関連は認められなかった。 伸張性運動前のACTN3と筋力との関連性については先行研究と同様であった。昨年度は傾向はあるものの有意でなかったが、本年度被験者数を増やしたことで有意差が認められたものと考えている。ACTN3が柔軟性と関連することを昨年同様確認できた。この結果は、新たな知見と考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り実験を進められている。
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今後の研究の推進方策 |
関節可動域を中心に伸張性運動の繰り返し効果と遺伝子多型との関連を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
機器購入を次年度に延期したため
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次年度使用額の使用計画 |
遺伝子解析の機器購入とプライマー、被験者謝金の経費に充てる。
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