人間の移動動作は、上肢と下肢の連続反復動作によって行われる。日常的に行う歩行と走行動作は、身体動作の中でもっとも完成度の高い動作である。このような完成度の高い歩行と走行動作でさえ、毎回空間的、時間的な左右差がある。本研究の目的は三つの研究課題で構成している。①少年から高齢までの多人数を対象とし、上肢における打ち、投げ等、下肢における歩行・走行、蹴り及び跳躍動作から上肢と下肢動作の片側優勢、空間的・時間的左右差を究明すること。②全身運動における上肢と下肢の片側優勢と協調性との関連を明らかにすること。③加齢、筋力および性別等の要因が上肢と下肢動作の左右差と全身の協調性に与える影響の究明。
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