本研究は運動タイプの違いが心身の状態と認知機能に与える影響について検討した.比較した条件は,歩行,レジスタンス運動,オープンスキル運動のバドミントン,座位安静(コントロール)であった.主要な結果は,1)バドミントンはレジスタンス運動よりも快気分を増加させる,2)心理的覚醒度と自律神経系活動はレジスタンス運動による影響を強く受ける,3)バドミントンは歩行とレジスタンスよりも認知機能を向上させる可能性がある,であった.これらの結果より,一過性の複雑なオープンスキル運動は,単純な運動タイプよりも,気分と認知機能に対して効果を有する可能性が示唆された.
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