研究課題/領域番号 |
15K01569
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研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
富川 理充 専修大学, 商学部, 准教授 (50614492)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | トライアスロン / モーションセンサ / ストライド頻度 / レース環境 / コンディショニング / 走動作 |
研究実績の概要 |
これまでの研究成果(モーションセンサを用いたスイム中のストローク頻度の抽出)によって得られた知見をもとに、本年度も引き続き高精度モーションセンサを用いて測定・データ収集を行った。幾つかのトライアスロンレースにおいて数名の選手を対象に行い、レース中のスイム中のストローク頻度、ランニング中のストライド頻度を継続的に抽出することができた。 昨年度、研究の推進方策としてあげていた同一レースでの対象人数を増やした測定に関しては、モーションセンサのキャリブレーションが1台ごとに行う必要がありその時間を要したことや、対象候補の選手・指導者へモーションセンサの装着のタイミングの確認不足などのために実現できなかったが、測定の意義に関しては徐々にではあるが選手・指導者に浸透させることができてきた。今後対象を広げて研究を行う下地は整えられていると考えられる。 得られたデータの詳細な検討については進められていないが、これまで対象としてきた選手からは10レース以上の測定を積み重ねており、かなりのデータ数を蓄積することができている。対象選手の人数は決して多くはないが、それらのデータの分析を進めることによって、選手の特徴やコンディション、レース環境やレース展開による変化を抽出可能と考えられる。 本研究のこれまでの成果として、オープンウォーター環境下でのストローク頻度の変化やランニングのロードレース中のストライド頻度の変化を抽出する方法を確立することができた。今後は蓄積したデータをもとに、選手の特徴、レース環境等の影響を分析を進め、選手の競技力向上への示唆を得られるようにしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
継続的な測定・データ収集が思うように進めることが困難であったとともに、蓄積されたデータの詳細な分析・処理方法の検討等を進めることができなかった。 この理由の一つには、平成28年度に開催されたリオデジャネイロ2016パラリンピックがある。研究者本人が競技団体の中心的なスタッフとして活動を行っていたために、本研究を効率良く、かつ円滑に進めることができなかった。これまでトライアスロン選手を対象に測定・データ収集を行っていたが、パラトライアスロンに関する活動が主となったために、これまで対象としていた選手が出場するレースに足を運ぶことが困難となった状況が生じたり、データを詳細に検討する時間が取れなかったりと順調に進捗することが叶わなかった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きトライアスロンレースにおける測定・データ収集を行うこととは必要であるが、対象選手を本人が携わっているパラトライアスロンの選手にまで広げることによって、データ分析等も効率よく進めることが可能と思われる。 パラトライアスロンのレース、合宿等においてデータ収集を行い、フィードバックのために分析を進めていく必要性が生じるために、トライアスロン・パラトライアスロンの区別なく研究を進めていくこととしたい。
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